2013年03月07日

Blender26でスカルプ

最新のBlender(Ver2.5以降)でOpenSim用にスカルプテッド・プリム(スカルプ、スカルプト、Sculpty、Sculpties)を制作する方法がわかりましたのでメモがわりここにアップしておきます^^

ちなみにこの記事を書いた時点での最新版は2.66です。

Blenderを立ち上げます。
Blender26でスカルプ

キー(Delete? OK)で立方体を削除します。
テンキーで上方からの視点にしてテンキーで正射影ビューにします。
Blender26でスカルプ

ヘッダーメニュー「Add」→「Mesh」→「UVSphere」で球(*)を呼び出します。
Blender26でスカルプ

注* 球体以外でも矩形にUV展開できるオブジェクトであれば制作可能です。むしろシリンダーやトーラスのほうが簡単でしょう。球体はたぶんいちばん手順が多くかかると思います。

Object Mode」→「Edit Mode」に切替え、「Bounding Box」を「WireFrame」にします。
Blender26でスカルプ

面選択」(Face-Select)にしてキーでいったん全選択解除します。
Blender26でスカルプ

キー(矩形選択)で頂点周囲のいちばん小さな面(裏と表)を選択します。
Blender26でスカルプ

キーで「Faces」を選んで消去します。
Blender26でスカルプ

面選択」を「辺選択」に変えていまあけた穴の周囲の辺を選択します。辺をぐるりと一周選択する場合は「Alt+右クリック」が便利です。さらに「Shift+Alt+右クリック」で複数を選択することができます。
Blender26でスカルプ

同様に「Shift+Alt+右クリック」で経度線にあたる辺のひとつを追加選択します。あとあとテクスチャーをはりつける関係上テンキーの正面映像でいちばん端にあたる辺を選んだほうがいいかもしれません。
Blender26でスカルプ

Ctrl+E」を押して開いた窓で「Mark Seam」を選択します。
Blender26でスカルプ

正しく設定できれば選択を解除してもこのように赤い線が残るはずです。
Blender26でスカルプ

下のデフォルトで「TimeLine」画面になっているウィンドウを引き上げ「UV/Image Eidtor」画面にします。
Blender26でスカルプ


追記 : 勉強会のメンバーであるTomoyo Newallさんからうまくprojectionの種類を選べばずっと簡単にUV展開できるのではないか?というご指摘がありました。
試してみたところBlender2.66以降なら以下のやり方でA=全選択後「U」→「Unwrap」とやるところが、3D画面のヘッダーから「Mesh」→「UV Unwrap」→「Cylinder Projection」を選択することで一気に升目状の展開までが可能なことがわかりました。(ともよさんありがとうございます^^)
ただしこれは2.65以前ではどうやらProjectionの機能にバグがあるようでUVイメージ画面で形が崩れてしまいうまくいきません。


追記(3月30日): ともよさんがその後さらに研究をすすめ球体とシリンダーのUV展開を安定的かつ画期的に簡単にする方法を発見してくれました。非常に優れたやり方だと思われますのでページを別にして最初から解説することにしました。以下をご覧ください^^

http://motocha.slmame.com/e1332841.html

ただ球とシリンダー以外の形状(たとえばトーラス)はこの方法ではうまくいかないようです。(ともよさんがそのうち見つけ出してくれるかも知れませんが^^)→3月15日の追記につづく…

そんなわけでここでは(不規則な形状でも応用可能ということもあるので)手作業での方法をとりあえずそのまま記載しておきます。(2013年3月15日)



3D画面で球体をA=全選択しUキーを押して開いたUV Mappingメニューで「Unwrap」をクリックします。
Blender26でスカルプ

UVイメージ画面にUV展開された球体のマップができます。
Blender26でスカルプ

このままではスカルプとしてBakeできないので変形します。
まずUVsのメニューで「Constrain to Image Bounds」にチェックをいれGキーでイメージ画面中央にマップを移動してください。
Blender26でスカルプ

Alt+右クリック」でいちばん外側の辺を選択します。
Blender26でスカルプ

Wキーで開くWeld/Alignメニューで「Align X」を選択します。
Blender26でスカルプ

選択した辺の上の頂点がすべてX軸に対して整列します。
Blender26でスカルプ

Gで辺を画面の端いっぱいに移動しSで拡大します。
Blender26でスカルプ

反対側も同様にします。
Blender26でスカルプ

つづけて四つの外周の辺すべてを画面いっぱいに拡大し、そのまま四辺が選択された状態でUVsメニューから「Pin」を選びます。
Blender26でスカルプ

四辺上のすべての頂点が固定されます。
Blender26でスカルプ

このまま3D画面で再度UUnwrapを選択すると……
Blender26でスカルプ

Pinで固定された頂点を基準にマップが再展開されます。
Blender26でスカルプ

これから先はひとつひとつの辺をAlign X, Align Yで整列させながらGで移動しほぼ升目になるように形を整えていきます。
Blender26でスカルプ

UVイメージ画面ImageNew64×64の大きさで新しいイメージを作ります。
Blender26でスカルプ

3D画面のとなりにあるProperty画面を引き出して大きくしてください。
Blender26でスカルプ

Materialパネルを選択して開いた画面のなかの「New」とあるボタンを押します。
Blender26でスカルプ

すると画面がこんなふうになるので下のほうにある「Options」の項目をみつけてください。
Blender26でスカルプ

Traceable」と「Use Mist」のふたつにはいっているチェックを外し「Vertex Color Paint」にチェックをいれてください。
Blender26でスカルプ

つぎにTexturesパネルを開きます。同じように「New」のボタンを押すと……
Blender26でスカルプ

こんな画面が開きます。
Blender26でスカルプ

ここでは設定する項目がたくさんあるので前もって数字で示しておきます。
Blender26でスカルプ

▲1 テクスチャーにわかりやすい名前をつけておきましょう。たとえばここでは「001」にします。
(このあとさらにふたつテクスチャーを作りますので、それぞれ「002」、「003」になるわけです。)

▲2 つぎにその下にある「Texture Type」の設定ボタンでメニューから「Blend」を選びます。
Blender26でスカルプ

するとボタンの下の画像が変わります。
Blender26でスカルプ

残りのふたつのテクスチャーを追加して同様に設定してください。(この赤白の市松柄のアイコンをクリックすると新しいテクスチャーの設定が開きます。)
Blender26でスカルプ

以下の設定はテクスチャーごと違ったものになります。すこし複雑なので間違わないように注意してください。

▲3 テクスチャーをX、Y、Z各座標のみに対応するようにふりわけます。具体的にはそれぞれつぎのように設定します。

テクスチャー001は「X」、「None」、「None」。
Blender26でスカルプ
テクスチャー002は「Y」、「None」、「None」。
Blender26でスカルプ
テクスチャー003は「Z」、「None」、「None」。
Blender26でスカルプ

▲4 ここは三つのテクスチャーをみんな「Mix」から「Add」に変えます。
そして▲5の設定のために赤紫の色の窓をクリックしてください。
Blender26でスカルプ

このようなカラー設定の窓が開きます。RGBそれぞれの配色は設定バーをクリックし左右に動かすことで調節できます。
Blender26でスカルプ

各テクスチャーをつぎのようにRGBの基本色に設定してください。

テクスチャー001を [R=1.000, G-0.000, B-0.000]
Blender26でスカルプ

テクスチャー002を [R=0.000, G-1.000, B-0.000]
Blender26でスカルプ

テクスチャー003を [R=0.000, G-0.000, B-1.000]
Blender26でスカルプ

ここまでたどり着いたらあと少しです^^

こんどはパネルを「Scene」にかえて「Color Management」という項目を見つけてください。(*)
Blender26でスカルプ

注* 2.64以降の手順です。2.63まではRenderパネルのShadingのなかにColor Managementという項目があるのでそのチェックを外すだけですみます。

sRGB」というボタンがあります。
Blender26でスカルプ

これを「None」にかえてください。
Blender26でスカルプ

最後に「Render」パネルを開きます。いちばん下に「Bake」という項目があります。
Blender26でスカルプ

これを開いて「Full Render」と書いてあるボタンを
Blender26でスカルプ

Textures」に切り替えてください。
Blender26でスカルプ

おつかれさま。これですべての設定はおわりました。あとは「Bake」ボタンを押せばUVマップがベイクされます。
Blender26でスカルプ

最後に3D画面で球体の上下にあいた穴をSキーで縮小しておくといいでしょう。
こうやってSaveしておくとのちのちこの球を変形してさまざまな形をつくることができます。
Blender26でスカルプ

その2につづく)

同じカテゴリー(Blender)の記事画像
茶碗作り
Tシャツづくり
AvatarをBlenderにとりこむ(その2)
AvatarをBlenderにとりこむ
Blender2.6でスカルプ(ともよ方式)
Blender26でスカルプその2
同じカテゴリー(Blender)の記事
 茶碗作り (2014-09-17 17:35)
 Tシャツづくり (2013-05-29 15:10)
 AvatarをBlenderにとりこむ(その2) (2013-04-13 18:06)
 AvatarをBlenderにとりこむ (2013-04-10 13:01)
 Blender2.6でスカルプ(ともよ方式) (2013-03-30 10:00)
 Blender26でスカルプその2 (2013-03-10 21:44)
Posted by もとちゃ at 13:12│Comments(0)Blender
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。