2012年06月24日

シム増設特別授業^^

OpenSimのフォルダのなかのbinのディレクトリをみるとRegionsというのがあります。初期状態では中身はからっぽなんですが一度OpenSim.exeをたちあげてシムの名前とか位置とか使うポート番号とかエクスターナルホストネームについての質問に答えるとそこにRegions.iniという書類ができます。

Regionsディレクトリに移動する場合は

cd /usr/local/opensim/bin/Regions

です。(念のため^^)

viエディターなどでRegions.iniを開いてみるとつぎのような項目が書かれています。

[シムの名前](あなたが質問に答えて作ったシムの名前)
RegionUUID (シムのUUID、長くて複雑なコードですが、初回登録のときコンピューターが自動的につくってくれます)
Location (あなたが決めたグリッドの世界地図のなかでのシムの位置。もしほかのシムと重なっているとエラーになってOpenSImは立ち上がりません)
Internal Address (リージョンサーバーが動いているPCのLAN内でのアドレス。レンタルサーバーの場合は0.0.0.0にします)
Internal Port (シムごとにひとつ必要なサーバーとの通信のためのポート。ふつう最初のひとつは9000、あとはシムが増えるごとに9001,9002というようにふやしていきます。自宅PC上でしたら同時にルーターのポート開放も必要)
AllowAlternatePorts (= Falseのままでおーけー)
External HostName (インターネットから見たあなたのサーバーのホストネーム(IPアドレス)。レンタルサーバーの場合は入会後送られてくる確認メールに書かれているホストネームになっているはずです)

で、シムの数を増やすときはこのRegions.iniをエディターで開いて、上に書かれているシムひとつぶんの設定をそのまままずコピペでシムの数だけ下につづけてずらりと並べます。
つぎに各々のシムについてそれぞれ四カ所だけ訂正していきます。

[シムの名前]
まずは名前です。同じ名前のシムが複数あってはいけません。

RegionUUID
UUIDも同じものが複数あってはだめです。それ専用のサイトであたらしくUUIDを発行してもらうのが理想ですが、ちょっとずるをして最初のUUIDを一文字だけ変えてしまうという方法もあります。

Location
場所も当然ながらふたつのシムが重なってはいけません。メガリージョンをつくる以外は神経質になる必要はありませんが、大抵まえのシムのひとつ隣にならべるのが普通でしょう(メガリージョンの場合は左下→右上の順序をきっちり守って並べないといけません)

Internal Port
前述したようにポート番号もひとつのシムにひとつづつです。もしファイアーウォールなど構築してるときはうっかり開放することを忘れないようにしてください。

これらの修正をリモートターミナルでviエディターを使ってやるのは慣れていないとおっくうかもしれません。
そういう場合はいったんRegions.iniの内容をコピーし、たとえばWindowsのデスクトップ上でメモ帳などのエディターを使って作成してください。
そしてRegions.iniに書き加えるのではなく、Regions.iniをまるごと削除し、新しくvi Regions.iniとやって新規書類として作成してすべてを一度にコピー&ペーストしてしまったほうが楽でしょう。

以上の作業を具体的にやってみます。(とりあえずレンタルサーバー上のLinux環境の場合で説明します。そのほかの環境は適宜読みかえてくださいね)

まず最初のRegions.iniがつぎのようになっているとします。

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha


これぜんぶを選択、コピーしてメモ帳にでもペースト、たとえばデスクトップに書類として保存しておきます。
つぎに

sudo rm /usr/local/opensim/bin/Regions/Regions.ini

とやってRegions.iniを削除してしまいます。(この段階ではOpenSim.exeが動いていても問題はありません。Regions.iniが必要とされるのは起動のときだけです。)

で、さきほどデスクトップに保存した書類をエディターで開いてシムを増やすために編集します。

最初に書かれている設定をまるごとコピー→増やしたいシムの数だけならべてペーストしましょう。
こんなぐあいです。

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha


このままこのままだとまったく同じシムが四つならんでるだけなので各々を修正します。
修正箇所は上で説明したように「シム名」「UUID」「ロケーション」「ボート番号」の四っつです。

たとえばつぎのように修正します。

[TEST]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***1
Location = 1000,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9000
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST-1]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***2
Location = 1001,1000
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9001
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST-2]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***3
Location = 1000,1001
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9002
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha

[TEST-3]
RegionUUID = fd8bc843-88a6-412e-a739-36165318***4
Location = 1001,1001
InternalAddress = 0.0.0.0
InternalPort = 9003
AllowAlternatePorts = False
ExternalHostName = motochamotocha


間違いなく修正できたらすべてを選択してコピーしましょう。

ふたたびOpenSimのRegionsディレクトリにもどります。

sudo vi Regions.ini

とやって新しくRegions.iniという書類を作ります。

何も書かれていないエディター画面が開くので「a」と打って入力モードにします。

Tera Termの上の窓枠にならんだメニューの「編集」をクリック、ポップアップしたメニューで「貼り付け」を選択します。

ペーストができたら「Esc」で入力モード終了します。

「:wq」とうって書類を保存、エディターを終了します。

これで新しくシムを増設した設定書類の準備ができました。

OpenSim.exeをいったん終了し、再度起動してください。

ふたたび念のために書いておきますと、OpenSimの終了は
起動中のコマンドラインからなら--
#quit
バックグラウンド起動をしているなら--
sudo /etc/init.d/opensim_region stop

となります。

ぎゃくに立ち上げるときは
コマンドラインから立ち上げるなら--
sudo mono /usr/local/opensim/bin/OpenSim.exe
バックグラウンド起動なら--
sudo /etc/init.d/opensim_region start

です。

シムを増やしたことで起動の途中新しく質問をされると思いますのですべて「エンターキー」を押して先をつづけてください。(エステートの名前を「My Estatre」以外にしたいのなら別ですが)

無事起動すればあたらしくいままでのシムに隣接する三つのシムができているはずです。ビューアーでログインして確認してみてください。

Posted by もとちゃ at 12:21│Comments(0)
 
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